家の話

中古住宅を買う前に絶対知っておきたい4つのこと

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>空き家率という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?文字通り、マンションや一戸建てで誰も住んでいない住宅の割合のこと指します。現在すべての住宅は日本全国で5,300万戸あまりあります。そして、住宅の空き家率は平均13%前後といわれています。つまり、600から700万戸の空室が日本全体で存在していることになります。

 

三重県も同じような情況で、三重県の住宅の空き家率は13%前後、賃貸住宅では20%を超えるとの報告があります。つまり、10軒に1~2軒は空き屋というわけです。

 

多くの空き屋は、賃貸住宅の空室と高齢者の方が亡くなった家に、誰も住まなくなって一時的に放置されているといったことが原因であるようです。相続などが完了した時点で、売却されたり、賃貸に出されることもあります。

 

そして、家が欲しいという方の中には、新築にこだわらず、中古でもいいという方が増えています。特に20代、30代の経済観念のしっかりした方の中には、新築は割高なので、安い中古を購入して、直して住めればそれで充分と考える方も増えているようです。

 

中古住宅という選択肢は、今後ますます増えてくると思われます。また、政府も補助金などをご用意して、中古住宅をどんどん売っていきたいと考えている様です。

 

  • 中古住宅のメリットとデメリット

 

ここでは、中古のメリットとデメリット、そして注意点(チェックポイント)を一緒に考えていきます。

 

まずは、中古住宅メリットですが、これは価格が安いという点が大きいと思います。そして、古い家は良い場所に建っている場合が多いです。また、価格もあるのですが、同じ予算なら広いというメリットもあると思います。

 

つまり、全く同じ予算であれば新築よりも中古住宅の方が、広くて便利の良いところが手に入るという事になります。

 

また、どうしてもその学区の中に住みたいなどといった理由から、地域限定で探してもなかなかいい土地物件が出てこないという場合も、中古住宅なら売りに出ている場合もあります。資金さえ余裕があれば、もちろん更地にして新築をという方もいらっしゃるでしょうが、様々な制約から中古住宅を直してすむという事も視野に入れるといいかもしれません。

 

ただし、デメリットもあります。

 

もちろん、誰かが住んでいた住宅ですので潔癖症の方は避けた方が良いかもしれませんね。また、間取りは自由に決められませんし、間取りの考え方が古いので、今のライフスタイルだと使いにくいかもしれません。

 

また、断熱などが充分に壁の中などに入っていないか、古くなって断熱性能が悪い、建物が古いので自信が心配である。当然ながら、いろいろな部品が古いので修理に費用がかかる場合があるなどですね。

 

新築の注文住宅と比べると自由度という点で劣りますが、建売住宅と比べると新しいか、古いかの差が主で、間取りなどの自由度に関してはあまり差が無いかもしれません。

 

そのため、中古住宅を安く買って、思いっきり自由にリフォームして住むという方も増えてきています。実際に、日本家屋の場合は築25年をすぎたものは、建物の価値をほとんど考えませんので、実際にはまだまだ使えるものを無料で手に入れられると考えると、中古住宅を買う事というのは意外に面白いのです。

 

ですので、三重などでも、資金に余裕がある人が投資目的で中古住宅を購入するという方もいらっしゃいます。つまり、ほとんど土地代だけの安い住宅を購入して、きれいにリフォームして賃貸住宅として貸すというわけですね。家族にはアパートやマンションよりも戸建て住宅が好まれる傾向にありますので、借り手は結構いたりします。経たに賃貸用の新築アパートを建てるよりは安く買えるのメリットですね。

中古住宅購入時の4つのチェックポイント

 

では、中古物件を購入して、リフォームして自宅として住む事を前提として、購入する場合のチェックポイントをお伝えして行きます。

 

  • ■ チェックポイント1 1982年築以前か以降か?

 

中古住宅の中で、特に気をつけないといけないのは耐震性です。

 

1981年に建築基準の大改正が行われました。このとき、住宅には耐震基準という考え方が強力に加わりました。そのため、1982年(昭和57年)以降の建物を、新耐震基準の建物(略称:新耐震)と呼んでおり、それ以前の建物を旧耐震基準の建物(略称:旧耐震)と呼んで、明確に別けています。

 

ですので、1981年(昭和56年)、82年(昭和57年)の建物は、新耐震と旧耐震が混在しています。まずは、どちらの耐震基準で建てられた建物かきちんと確認をしてください。不動産屋さんに聞いていただければ教えていただけます。

 

これには、住んでいる人の命や資産として家を守るという観点もありますが、もう一つ、住宅ローンや税金にもかかわってくる大事なポイントになっています。

 

旧耐震の中古住宅には住宅ローンをつけないというのが多くの金融機関の共通認識になっています。そのため、旧耐震の建物を購入する場合は、その土地の分しか住宅ローンがつかない場合があるのです。もっとも築35年以上前の建物には担保価値はほとんどありませんので、ここは大きな問題ではないかもしれません。

 

また、住宅ローン減税を受けるためには、耐震基準適合証明書が必要となります。中古住宅では、築20年以内であるということが条件です。

 

これを過ぎれば、利用できないように見えますが、耐震基準に適合すればいいというわけですから、中古住宅を選ぶ方は事前に住宅会社か設計士に相談してください。最終的には設計事務所や、住宅会社が確認して証明書を出す事も可能です。

 

どういうことかといえば、旧耐震の住宅でも諦めずに、追加工事をして耐震基準適合証明書を発行することが可能です。工事の費用は、建物の状態や広さにもよりますが一般的に100~300万円という費用がかかります。当然ですが、あまりに古い建物や、構造物の一部が腐っているなどの場合は、さらに大きな費用がかかる場合もあります。

 

実は、不動産屋さんでは構造のところまでは解らない場合が多いので、築30年以上の古い中古住宅を購入される場合は、必ず設計士か住宅会社のアドバイスを受けながら予算を検討することをお勧めします。

 

また、古い家屋の場合は、木材だけでは無く基礎のコンクリートのひび割れ、やモルタルと石だけで固めた無鉄筋の基礎(無筋基礎ともいいます)が存在します。その場合は、基礎の強化が必要な場合もあります。この判断は、不動産屋さんでは難しいので、これも設計士などの有資格者や、リフォーム経験が豊富にある住宅会社に相談した方が良いでしょう。

 

お値打ちだということで中古住宅を購入する事を決めたけれど、耐震工事で思いの外高くついたということがないようにしてください。

 

■チェックポイント2 とてもわかりにくい瑕疵担保責任

 

不動産会社に行って中古住宅の話をすると、必ず出てくるのが瑕疵担保責任でしょう。初めて聞く方は、なんだかさっぱりわからないと思いますが、重要ですのでこちらもご確認ください。

 

今後、国土交通省がこの『瑕疵担保』という名前を変えることを検討しています。という事で、名称変更の可能性もありますが、念のため解説しておきます。

 

瑕疵というのは、難しいのですが簡単にいえば、要するに不具合のことです。担保というのは、保証することそのものや、保証をおこなう担当者を指します。

 

瑕疵担保責任というのは、不動産の建物部分に不具合が起きたときの責任を誰がとるのか?という事を、法律的に書かれている訳です。なお、売り主と買い主の両者がその不具合をお互いに了承の契約をした場合は、その不具合は瑕疵になりません。その代わり契約書中に、その不具合を明記しておくことが必要になります。例えば、雨樋が曲がっている、屋根や壁に一部穴が空いている、増築したのでその部分登記していないなどです。両者納得の上であれば、売り主にこれを補修する義務は生じないわけです。

 

なお、新築住宅の場合は、注文住宅も建売住宅も10年間の瑕疵担保責任保険の加入が義務づけられています。つまりは、家を建てて販売した会社が保険に加入していて、10年間の建物の不具合は保険を使って修理しますという保証がついています。

 

中古住宅の場合はどうでしょうか?

 

中古住宅の場合も、2年間と短いですが瑕疵担保責任が売り主に求められています。ただし、売り主が業者の場合は、売り主がすべての瑕疵に関して責任を負いますが、個人の場合は、その個人にまで瑕疵担保責任を求められていません。つまりは業者であれば徹底した確認をして消費者保護をする必要がある訳ですが、個人ではその限りではないというわけです。

 

買主は、瑕疵があるということを知ってから1年以内に売主に損害賠償を求められると民法にもあります。購入した目的ですから、住むことができないような問題がある場合には、契約も解除することができるのです。ここからわかる通り、知ったときですので、築20年の物件を購入し、10年後に気がついても瑕疵担保責任を問うことができるとなります。ですが、これはあんまりだということで、瑕疵担保責任の期間を制限したり、瑕疵担保責任を付かない形で販売・契約されることもあります。

 

前述のようにこれも例外があり、不動産会社が販売した物件に関しては、どんな理由をつけようとも瑕疵担保責任が引き渡しから2年あります。あくまで売り主がプロの場合である事を確認ください。

 

住宅が販売された後に、住宅業者がリフォームしたという場合は、元々の不動産が改造されているので売主が不動産会社などの場合でも瑕疵担保責任は発生しません。その場合は、住宅業者がリフォーム部分について保証を行うことになるわけです。

 

  • ■チェックポイント3 建物の将来に関わる既存不適格建物

 

中古住宅の中には、既存不適格建物と呼ばれるものが混じっています。築年数が10年以上経っているものに多く見られますが、周りよりも安く販売されているため、非常に魅力的に映るでしょう。ですが、ここに落とし穴があります。

 

既存不適格建物とは、簡単に言えば、今の法律に合わない建物だということです。

 

住宅に関わる法律は、年々厳しくなっていっていますし、例外も認めない方向に進んでいっています、法律がどんどんと変わっていきますので、それと共に建物の規制は強化されてきました。

 

その建物は、現在の法律基準にのっとって不適格であるということになると、これが建て替えの時に問題になります。何が問題かといえば、建て替えようと思って、今と同じものを建てようとしたら、基準の問題で同じような広さや高さの家を建てることができないことがでてくるのです。

 

そうなると、建物に関してできる事は建てかえでは無く、大規模リフォームのみという事になってしまいます。

 

この既存不適格という建物には、こんな例が挙げられます。

 

土地からの代表的な不適格 

建ぺい率や容積率オーバー、通路はあるが2m以上の接道がない

 

建物自体の不適格 

建物の高さ違反

 

これらの建物を購入する場合は、金融機関が住宅ローンを貸してくれない場合もあります。その場合は全額キャッシュでの購入になりますので、事前に不動産屋さんにローンがつくかどうか確認をしましょう。

 

■チェックポイント4 知っていれば安全なコンクリートの知識

 

最近は少なくなってきましたが、ご高齢な方にごくたまにおっしゃるのは、コンクリートは100年もつという勘違いがあります。確かに、コンクリートは非常に長持ちする建築材料である事は確かです。欧州などでも、100年以上経たコンクリート建造物はいくつもあります。

 

ですが、現在は一応コンクリートの対応年数は25年程度とされています。25年と100年では大きく違いますね。

 

昭和に入って、鉄筋コンクリート造(RC造)の建物が流行った時期もありました。ですが、最近はコストの面からも、建設スピードの面からも大型建造物のほとんどは鉄骨造、住宅は木造が主流になってきています。

 

鉄筋コンクリート造(RC造)は100年程度の長期間寿命があるので大丈夫と思っていたら、防水が切れて、水漏れがするなどという細かい問題が沢山出てきます。また、大きな地震が来るとクラックが入って補修に費用がかかるなどの問題もあります。

 

ほとんどの方が購入される中古住宅は木造住宅でしょう。鉄骨の住宅もありますが全体の2~3%です。また、鉄筋コンクリート造(RC造)の住宅は1%も無いと思います。

 

ただし、木造住宅であっても、基礎にはコンクリートが必ずといっていいほど使われています。(極々まれに石基礎という例はありますが、三重ではほとんど見かけません。僕自身も見たことはありません。)コンクリートは年数とともに劣化していきます。また、冒頭にも書きましたが、古い建物の基礎には鉄筋が一切入っていない無筋の基礎という問題もあります。無筋基礎でも直ちに問題がない場合もあれば、住む事に当たって必ず対策しないといけない場合もあります。

 

当然ですが、表面に一度ひびが入れば、それが自然に治ったりすることはありません。細かいヒビの場合は、あくまで表面に塗った化粧部分のヒビの場合もあり、その場合は問題ありません。ですが、クラックが全体に及んでいると対策をしないといけない場合もあります。

 

どのようなことかといえば、表面ではなく、コンクリート内部に届くクラックが入ってしまったりすると、内部にまで水が浸透します。基礎に水が浸透していくと、表面に白い線が表れていきます。やがて結晶化した物質が出てくるようになりますが、これがコンクリートに重要な石灰分なのです。つまり、大事な成分が流れ出している状況で、強度を失ってきてしまっているといえるでしょう。ここに赤いさび上のものが出てくると、内部の鉄筋にサビが出ている状態です。サビが出るということは、鉄筋が膨張してくることになります。そうなると、今度はコンクリートを内部から押し出し、さびた鉄筋がコンクリート部分を破壊してしまうのです。こうなると大規模な補修が必要になります。

 

このように、それが表面だけのヒビなのか、中心まで届くクラックなのかを見極め、情況を判断するのは専門家の判断が必要です。気になったことは、納得するまで聞いて確認する必要があります。基礎やその他のコンクリート部分でも起きる重要なことで、中古住宅では見逃すことができないポイントです。

 

また、ヒビやクラックも問題ですが、コンクリートには中性化という現象が起きます。コンクリートは打設直後、強アルカリです。そして、それが長い年月を経て酸性化していきます。酸性雨という言葉をお聞きになったことがあると思いますが、雨は自然状態では中性に近かったのですが、工業化が進んで弱酸性になっています。森林が枯れるなどの現象が起こるのは、かなり酸性度が高い場合ですが、これがコンクリートにお影響を与えていて、酸性の雨などでコンクリートのアルカリ度が中和されていく訳です。そして、完全に中和されて中性化するとコンクリートが脆くなって、強度が落ちてしまいます。この現象を中性化と呼んでいます。

 

これも簡単に見分けることはできません。強度が落ちるということは、耐震などにも大きな影響を与えます。酸性雨という現象が、コンクリートの寿命を短くしているのです。そのため、以前は長期間にわたって強度が維持されると思っていたコンクリート部分が25年程度の寿命だとみなされてしまう事になるわけです。

 

中古住宅では、どうしても建物や設備に目が行きますが、基礎が壊れれば建物は耐えることができません。住宅でも多かれ少なかれコンクリートを使っています。ちょっとした知識があれば見ることができる部分です。解らなければ納得がいくまで、専門家に聞くなり、第三者の設計士などに聞くなどしないといけません。必要があれば、三重県内の物件は当社でも現場確認をさせていただきます。ご連絡くださいね。

 

コンクリートに関する事柄は知識として持っておいて損は無いと思います。

 

最後にまとめますが、中古住宅は、間取りや築年数も大切ですが、耐震基準、瑕疵担保に関わる事柄、適法住宅なのかどうか、さらにコンクリート問題など一般の方があまり気にしない事などもしっかり確認が必要です。つまり、新築以上に知識が必要になります。安くてもあとから悔やまないためには、判別できるだけの知識を持つか、しっかりした専門家のアドバイスのもと、購入をする様にしてください。

 

また、大幅に間取りを変更する場合などで、内部の柱や壁を撤去したり、逆に増やしたりする場合の構造的な問題もありますが、構造や建築基準はご自分で何とかすることができないので、必ず専門家に相談しながら進めてください。まれに大工さんの中には、安易にリフォームを進める方もいらっしゃいますが、建築士並みの知識が無いと、後で構造的に弱い家になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

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